絶対的な自信をもつ中途半端な美人
ブスとしてわきまえて生きてきた方だと思う。
今月、33歳になる。
33年間、共に生活してきたこの顔、この体。
かわいければ、アイドルにもなれただろうし、
人生かわっただろうなと思う。
ただ、かわいくないからこそ、割と若いころから現実的であった。
玉の輿にのることはできないと思っていた。結婚だってできないことも想定していた。
だからこそ、一人で生きていける力、そう、自立する力をつけようと若いころから思っていた。
結婚=依存、扶養
という概念があったからこそ、結婚に夢を描いていたが、ブスだからこそ、できないことも想定していた。
結果、このご時世である。
結婚したものの、いつどうなるかわからない。なので、結果、自立できる力をつけておいてよかったと思っている。
そう、私は33歳を目前にして、ブスでよかったと思っている。
これが美人に生まれていたら私は努力もしなかったかもしれない。
こんな33歳のブスの横には、小さいころからもてはやされた33歳美人が横にいる。
彼女の武勇伝は止まらない。
①「吐息事件」
②「職質ナンパ事件」
③「電話線切断事件」
④「顔しかみてくれないじゃない事件」
題名だけで気になって仕方がないと思う。それぞれ大作なのだが、一部抜粋。
①「吐息事件」・・・息をするだけでもてたという伝記。
②「職質ナンパ事件」・・・夏の夜、歩いていたところ警官に声を掛けられた。「君、名前は?」「え・・・A美・・」「苗字は!ちゃんと言いなさい」「あ・・・・・」
彼女は、ただの職務質問を、警官が職務を忘れるくらい自分が美人すぎてナンパをしてきたと勘違いしたという事件だ。
③「電話線切断事件」・・・夜、ファンからの電話が鳴り響き、うるさいので電話線を抜いていたという童話だ。
④「顔しかみてくれないじゃない事件」・・・・告白をしてきた男子に「私のどこが好きなの?結局、顔でしょ?」といってしまう事件
この15~20年前の話を彼女は意気揚々と話してくれる。
彼女は頭がきれる人なので、とてもおもしろく話してくれるので、私は聞きながら涙を流しながら笑ってしまう。
彼女は今も美人な方だと思う。一般的にはきれいな方だと思う。
ただ、ただ、残念なのが、
武勇伝が過去の話なのだ。
私は言う。
「美人とはいっても、もう33歳だから。20歳の頃とは客観的な評価は変わっていると思うよ。」
といっても、彼女は自分が絶対の美人であると思っているので、いつもは端的に回答してくれるにも
関わらず、この私の提言に対してはいつも歯切れの悪い回答をしてくる。
「好きなタイプって人によってわかれるよねー」
女性は年齢とともに内面的な美貌は増していくと、個人的には思っているが、
外面的な美貌は衰えていくと思っている。
体力も落ちていくし、これは必然であると思っている。
しかし、彼女は鏡に映る自分の姿がいつまでも職質にあったころの美貌であると映っているようだ。
これは、ブスが客観視できないよりも重要な悲惨な問題だと思う。
美人も年齢とともに客観視できないと、市場価値を自己分析できないと、
ただの痛い人になりかねないと思っている。
昔からの固定概念をかえることは難しい。そして、否定することは悲しい。
これは、ブスよりも美人の方が難しいのかもしれない。
彼女は基本的には人の意見を聞きすぎるくらい慎重派なのに、見た目の自信については抜群なので、
ちょっといじっても、まったくヘコタレナイ。
こんな記事をかいても、彼女には何も響かないだろう。
私がこの記事を書いているのは、彼女を凹ませたいわけではなく、客観視できないことの
悲惨さを伝えたいだけなのだ。
ブスもブスで生きづらいが、美人は美人で大変なのかもしれない。
この記事を書いた田村です。
-
S59生まれのアラサ-人妻税理士。
2018年12月に処女作『ブスのマーケティング戦略』を発売。
ジャックダニエルとメガネ男子が好物。
昼は、チャリで駆け回るフットワークの軽さだけが売りの税理士。法人、個人問わず、会計税務の問題を解決するために日夜奮闘中。
目標なき成長はなし!と女子っぽくない暑苦しい一面をもっている。
しかし、夜は昼から一転。北千住を一人で飲み歩き、店員さんに絡むことが唯一の楽しみという一面ももっている。
家族構成:夫・娘(5歳)
愛読書:週刊SPA
大好きな作家様:水野敬也先生・カレー沢薫先生
田村が書いた最新の記事です。
- 未分類2021.08.022021年8月新刊発売!「フツーな私」でも仕事ができるようになる34の方法
- 雑記2020.12.312020年、珍しく働き続けた。
- 雑記2020.12.25お金にルーズな方の話は話半分。いや、半分以下。
- 雑記2020.08.09鳥肌をありがとう。気づきをありがとう。