派閥戦略~ティセラだったら何派?嵐だったら誰派?~
大学院のマーケティングのレポートを作成しおえた。
過去流行ったシャンプーについて思いを馳せて書いていた。
シャンプーなんて風呂にあったものを使う。ただそれだけのものだったはずだ。
しかし、ティセラが出たとき、女子たちは初めて親に物申したはずだ。
「・・・・ティセラ買って!!!!!」
1995年、EAST END ×YURIがCMしていたティセラだ。
「シャンプーなのに香り続くなんていいじゃん!」「イイ感じ!!」
「3つの香り。しっとりさらさら!」「イイ感じ!!」
まったくしっとりさらさらしなかったあのシャンプーだ。
ただただ強いにおいを発していたあのシャンプーだ。
ものすごい売れた記憶しかない。
あの時はSNSも全くない時代であったが、中高生たちは毎日ティセラの話題で持ちきりだった気がする。
「何派?赤?青?緑?」
私は緑だった。フルーティーを使っていた気がする。
クラスでいけてる子が使っていたのが、赤だった気がする。
とりあえず3種類全部つかってみて、自分の好きなにおいを見つけた気もするが、
それよりも、緑をつかっている私、自然派。的な、わけのわからない個性の見せ方をしていた気がする。
同じ派閥の子とどうでもいい連帯感を感じてキャッキャした気もする。
みんなと話しを合わせるために買わなければならなかったシャンプーとして、名を馳せたティセラ。
一度に3種類も展開したから、売れたのでは?と思う。
何派?という話題になりやすいからだ。
これを派閥戦略と名付けよう。
女子は派閥が好きだ。
自分自身で個性を出したくても出せない。どうやったらだせるか。
一つの物事において、何種類か提供してあげて、そこから選ぶことにより個性を他者に示すことができる。
それで、彼女たちは自分自身では個性をだせなくても、他者にのっかることで個性を出せていると勘違いして満足するのだ。
この心理をうまくつかった事例がティセラだと私は思っている。
種類数は多すぎてもだめ。
アイドルグループ、嵐。
5人である。派閥を作るにはちょうどいい。
「嵐だったら、誰と付き合いたい?」
この話で2時間はもつ。
結論は「誰でもいい」
そして、更に、
「じゃあ、、、、、嵐だったら、誰とやりたい?」
更に2時間激論を交わして、結局
「誰でもいい」
に落ち着く、日本で一番意味のない会話なのだが、
結果、4時間嵐のことを考えて会話しているので、次の日には嵐のDVDを誰か買っているはずなのだ。
これが、嵐による派閥戦略なのだ。
「わー!かぶったー!」といっても、他の4人から選びなおしても何の苦痛もないのだ。
なぜなら、5人とも同じくらいのスペックだからだ。
だれか突出しているわけでもない。これが、派閥戦略の神髄だ。
究極的には誰でもいい。これを提供できる商品展開が派閥戦略のミソなのだ。
会話のネタに長時間なるような商品数をそろえることが今後のマーケティングのポイントになるであろう。
そして、その商品スペックの差がありすぎてもだめ。
ちょうどいい差の商品スペックにするのがミソなのだ。
消費者の話題の中心になるための派閥戦略。
女はかぶるのは嫌い。でも色違いは好き。
きたー!!!!!!!!!!
この記事を書いた田村です。
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S59生まれのアラサ-人妻税理士。
2018年12月に処女作『ブスのマーケティング戦略』を発売。
ジャックダニエルとメガネ男子が好物。
昼は、チャリで駆け回るフットワークの軽さだけが売りの税理士。法人、個人問わず、会計税務の問題を解決するために日夜奮闘中。
目標なき成長はなし!と女子っぽくない暑苦しい一面をもっている。
しかし、夜は昼から一転。北千住を一人で飲み歩き、店員さんに絡むことが唯一の楽しみという一面ももっている。
家族構成:夫・娘(5歳)
愛読書:週刊SPA
大好きな作家様:水野敬也先生・カレー沢薫先生
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