私をブスに産んでくれてありがとう。
小さいころ、自分が嫌いで嫌いで仕方がなかった。
「あの子のように痩せていて、かわいければ」
そう、今はやりの元祖タラれば娘だったと言えば、わかりやすいかもしれない。
見た目に対する嫌悪感が半端ではなかった。
「なぜこんな見た目に産んだのよ」とたぶん言ったこともあり、
もしかしたら親を泣かせていたかもしれない。
「生まれ変わったら自分ではない、とにかく美人な顔にうまれたい」
とずっと思い続けていた。
親に言われたからというのもあり一般事業会社に就職するのではなく、国家資格を目指すことにした。
ただ、自分でも思っていた、ものすごい競争の就活。
中身ではない外見でみられることもあることが多分にあると思っていた。
同じ能力であれば、美人がいい。
私が採用面接官ならそう思う。
なら倍率をさげる努力をしよう。
見た目だけでない努力でも獲得できるものがあった方が倍率はさがる。
一人のブスと美人の戦闘力で考えてみよう。単位は「生きる力」としよう。
【前提】ブス:5生きる力 美人:100生きる力
ブス:美人=5:100
ブス+簿記2級:美人=10:100
ブス+簿記2級+スキー検定2級:美人=20:100
ブス+簿記2級+スキー検定2級+税理士:美人=50:100
どうだろうか。
もちろん美人と戦う分野によってこの生きる力判定は変わってくるが、ブスでもちりも積もれば
ただのブスよりは使えそうかな?と思わせることができる。
こつこつと努力をしていけば、戦える場所が増えていくのだ。
このブスに少しずつ要素を増やしていくとどうなるだろうか。
自信がつくのだ。
「私、何もない美人より絶対に生きる力はあるんじゃないか。」
「一人でも生きていける。結婚しても旦那にしがみつく必要がない。自由だ」
など思うようになり、とんでもない性格の悪いブスができあがるのだ。
そして、自信のついたブスは自分を美以外の分野で高めていくことが楽しくなっていく。
と思う。
生きるためならなんでもした。国語2だった私でも営業のためにブログをこつこつとつづけた。
嫌いなものも続けていると不思議なもので好きになることもある。
おそらく美人であればもしかしたら、こんなにこつこつブログを書く必要がないのかもしれない。
しかし、見た目で勝負できないからこそ、自分でつけられる戦闘力を考えた。
文章を書いてみようと思った。
そして、この文章という武器をもってからは私は、言葉の暴力という戦闘力を身に着けることができた。
今なら言える。
「私をブスに産んでくれてありがとう。ブスだからこそ努力することの楽しさ、達成感を得ることができました。あれだけ、嫌いだった自分。今なら言える、生まれ変わっても自分になりたい。こんなおもしろい人生、絶対もう一度、やりたい。」
と今年の母の日はこの文章を手紙にして母親に渡そうと思います。
サンキュー、おかん。おとん。
この記事を書いた田村です。
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S59生まれのアラサ-人妻税理士。
2018年12月に処女作『ブスのマーケティング戦略』を発売。
ジャックダニエルとメガネ男子が好物。
昼は、チャリで駆け回るフットワークの軽さだけが売りの税理士。法人、個人問わず、会計税務の問題を解決するために日夜奮闘中。
目標なき成長はなし!と女子っぽくない暑苦しい一面をもっている。
しかし、夜は昼から一転。北千住を一人で飲み歩き、店員さんに絡むことが唯一の楽しみという一面ももっている。
家族構成:夫・娘(5歳)
愛読書:週刊SPA
大好きな作家様:水野敬也先生・カレー沢薫先生
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