旦那という神との対話
私の旦那は寡黙な男である。
毎日、何を考え何をして生きているのか謎である。
朝、彼は前日自分が作った夕飯の残り物をタッパーにつめて、
それをカバンにいれて、会社へ出勤していく。
会社で何があったのか、たまに参加する飲み会でどんな話をしていたのか、
私には一切自分から話さない。
昨日、彼は飲み会で夜遅かった。
私の方が先に家に帰った。
娘が「牛乳のみたい」といったので、冷蔵庫をみたら牛乳がなかった。
私「ないから、水でいいだろうか。」
といって、水を飲んで二人で就寝した。
朝、起きたら彼は寝ていた。
帰ってきたことにも気づかなかった。
振り返って後ろに旦那がいてびっくりすることがあるくらい
存在を消すことが得意な彼である。
同じ家にいるのに、気づかなかったこともあるくらいだ。
なので、私と娘は寝ていたし、帰ってきたことに気付かないのは当たり前のことだ。
そして、寝ぼけた状態で、冷蔵庫をあけた。
牛乳が入っていた。
私の旦那は、そんな男である。
とにかく、寡黙に牛乳を買ってくる男である。
私は聞かれてもいないのにしゃべり続けるうるさい女である。
そんな真逆な夫婦である。
何が良くて私のような人間と一緒にいているのか謎なのであるが、
私は彼の存在は唯一無二だと思っている。
一家に一台、いてほしい存在であり、
もし量産できるのであれば、かなり売れると思っている。
最近、めずらしくバタバタしていて精神的にまいっていた。
いや、現在進行形でまいっている。
めずらしく彼が今朝、話しかけてきた。
旦那「どうしたの?」
私「うん。なんか調子が悪くて。体は元気なんだけど。」
旦那「そうなのか。何が一番心配ごとなの?」
私「いろいろあるけど、そうだなあ。・・・・・・・・」
といって、とあることを彼に話し始めた。
旦那は、「でもさ、」「それはさ、」など口を挟まず聞いてくれた。
ずっと「うんうんうん」と口にもださず、ずっとうなづいていた。
私「・・・・・ということでさ、まあ、今の状態でやるという選択しかないんだけどね。
他に選択肢があるわけでもないので、この状況でやりつづける、がんばるしかないんだけどね。
なんだか、結論が自分の中でわかっているのに、話を聞いてもらって悪かったね」
といったら、
旦那「何をするにも、不安はつきものだよ。行動したってうまくいくかはわからない。
でも、行動しないと絶対にうまくいくことはないから。
今の状況が不安だとしても、自分で選択しているわけだから、それを選択したときの
自分を信じて。」
私はうちの旦那が量産できたら、本当に売れる気がしてならないと思っている。
普段は存在感がないが、ふとしたとき、その存在感の大きさを感じ、
助けられる瞬間が年に2回くらいある。
家事育児はほぼ頼り切りで、普段から助けられているのだが。
この「年に2回くらい、ちょうどいいタイミングで寄り添ってくれる」オプションがついている
旦那は、かなり需要があるのではないかと思う。
先日、旦那がうけた健康診断の結果がリビングに置いてあった。
半年前より体重が減っていた。
自分にちょうどいいタイミングで寄り添ってくれたことに感謝しつつ、
彼の体を本当に労わろうと思った8月の終わり。
この記事を書いた田村です。
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S59生まれのアラサ-人妻税理士。
2018年12月に処女作『ブスのマーケティング戦略』を発売。
ジャックダニエルとメガネ男子が好物。
昼は、チャリで駆け回るフットワークの軽さだけが売りの税理士。法人、個人問わず、会計税務の問題を解決するために日夜奮闘中。
目標なき成長はなし!と女子っぽくない暑苦しい一面をもっている。
しかし、夜は昼から一転。北千住を一人で飲み歩き、店員さんに絡むことが唯一の楽しみという一面ももっている。
家族構成:夫・娘(5歳)
愛読書:週刊SPA
大好きな作家様:水野敬也先生・カレー沢薫先生
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