低金利融資とはいえ、短期目線ではなく長期目線で考えなければならない。
このコロナの影響で、緊急融資の話しか最近していない。
売上が前年同月比と比較し、下がっていれば(機関によって減少幅の要件は異なる)
無利子もしくは普段だったらありえない低金利で借りれる。
通常であれば、企業の業績や規模に応じて、借入金額の査定が入る。
つまり、事業規模にみあった借入しかできない。
しかし、今回は緊急融資。
何件かお客様の融資が通っているのをみると、
もちろん多少は既に借入している額や事業規模による査定が入っているようにみえるが、
ほとんど希望通り今のところ申請が通っている。
「借りやすい」
もちろん緊急だからである。これでしばらく踏ん張ってね。
というものだから、通常時の融資とは意味合いが異なる。
しかしだ。
今、私は一抹の不安を抱いている。
短期的な目線で考えれば、こんな低金利、とりあえず借りたほうがいい。
と思う気持ちと
長期的な目線で考えれば、返していかなければならないものである。借入だから。
住宅ローンで考えてみよう。
働き盛りの20代後半~30代前半で、これから給料があがっていくとみこして35年マックスでみなさん借入をするであろう。
さて、35年。
ずっと働き続けられるのか。
もちろん住宅ローンに関していえば、売れるのか知らんが、家という財産を最終的に売ればいいので、
最悪、働けなくなってもいいのか。
いや、住むところなくなるじゃん。とか、いろいろ考えながら、きっときっと、みなさんローンを組んでいるはず。
すべての借入にいえることである。
事業用の借入でも個人の住宅ローンでも。
高齢の社長については、今回、借入をしない選択をされている方も多い。
返済していくことを考えた時、もう年齢的にがんばれないだろうと。
そのご判断は、苦渋のものであるが、英断なのかもしれない。
悔しい。
あと数年、できる限りの経営をして自分の幕引きをしようと思っていたのに、
まさかのこのコロナ。
もちろん借入をすれば、延命はできる。
しかし・・・・なのである。
働き盛りの30代でも、借入を悩んでいらっしゃる方もいる。
そりゃそうである。
私は一税理士として、顧問先がなくなる=仕事を失うことになる。
しかし、一人の人間として、今後、どのように生きていきたいのか。
必ず伺うようにしている。
例えば、20,30代であれば、どこかに就職することもできる可能性がある。
60,70代であれば、今後、どのように生活されていきたいか。
従業員さんはどうするか。
お気持ちを必ず確認するようにしている。
もうどのお客さんも気心がしれているので、落ち込みやすいお客さんは背中をさする。
アドレナリンがですぎちゃっているお客さんには、冷たいお茶をすすめる。
今、とにかくみんな気持ちが落ち着いていない。それは私もである。
続けること、閉じること。
それはどちらも経営判断で、正解はない。
会社だけをみたら、もしかしたら続けることが正解なのかもしれない。
しかし、
その会社を経営しているのは人である。
人の人生に正解も間違いもない。
私ができることは冷静に選択しを提示すること。
最近は荒ぶる気持ちを抑え込みながら日々、仕事をしている。
何が起きても対応できるように、固定費の3か月分は資金を準備しようと
言ってはいたが、、あまりにも先が読めない、状況になってしまった。
どんな選択も正解でも間違いでもない。
だからこそ、この状況がくやしい。ただそれだけだ。
この記事を書いた田村です。
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S59生まれのアラサ-人妻税理士。
2018年12月に処女作『ブスのマーケティング戦略』を発売。
ジャックダニエルとメガネ男子が好物。
昼は、チャリで駆け回るフットワークの軽さだけが売りの税理士。法人、個人問わず、会計税務の問題を解決するために日夜奮闘中。
目標なき成長はなし!と女子っぽくない暑苦しい一面をもっている。
しかし、夜は昼から一転。北千住を一人で飲み歩き、店員さんに絡むことが唯一の楽しみという一面ももっている。
家族構成:夫・娘(5歳)
愛読書:週刊SPA
大好きな作家様:水野敬也先生・カレー沢薫先生
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