フレンチトーストを擬人化してみる
フレンチトーストとは、ご存知の通り
パンを牛乳、卵にひたして焼く
というシンプルな一品である。
フレンチトーストマニアではないのですが、
お店によってフレンチトーストの色があるなあと思っている。
いろいろなフレンチトーストを食べて思ったことがある。
なぜこんなに違いがあるのだろう。
何も考えずに食べている方が多いとは思うが、フレンチトーストに思いを馳せながら
食べてほしいとここ最近の私は思い始めている。
みなさんのフレンチトーストと向き合う時間を濃くするために
私がわざわざフレンチトーストを擬人化したので、読んでほしい。
1.コンビニのフレンチトースト
どこのコンビニでもいい。
コンビニのパンコーナーに数多く置いてあるパンの中に
必ず置いてあるフレンチトースト。
ビニールに覆われたフレンチトースト。
密閉されているからこそ、きっと浸された卵や牛乳の湿り気も維持されているだろう。
そう思ってしまうことは必然である。
しかし、袋をあけて、いざ食べてみると。
「意外とパサついてるな。ま、何も食べないよりはいいか。」
そんな感想をコンビニのフレンチトーストを食べながら思う方も多いのではないだろうか。
正直、そこまで期待せず食べて、まあ、食べないよりはいいかと
期待値と同じくらいの感想をいだくコンビニフレンチトースト。
コンビニのフレンチトースト、35歳くらいの女性ととく。
それなりに年齢を重ね、自分の見せ方を知ったからこそ、
外見は取り繕うことができている。
しかし、実際、蓋をあけてみると、仕事、プライベートと将来に向けて走り続けている
35歳くらいの女性たちは、若干、いろいろなところがカサカサしている。
乾燥気味なのだ。
コンビニのフレンチトーストをみて思うこと。
「がんばれや。」
2.おしゃれカフェのフレンチトースト
原宿、吉祥寺、下北沢。。
そんなおしゃれタウンにあるカフェで提供されている
おしゃれカフェのフレンチトースト。
ちょっと小ぶりのパンで作られたおしゃれカフェのフレンチトースト。
もりもりとしたクリーム。
不必要なほどのこぼれんばかりのラズベリー的な木の実を
のせたフレンチトースト。
シンプルな状態では提供しない。
いや、提供できない。
なぜ?
パンという自分だけで勝負するのは、まだ怖いから。
気持ちは自分自身をみてほしい。自分だけで勝負したい。
でも、ラズベリーやクリームでたくさんお化粧した方が
みんなからちやほやしてもらえることも知っているの。
パステルカラー、キラキラしたビジューで身をまとう。
しかも、そのお化粧も、10年後はできないって知ってる。
だから、自分自身で勝負したいんだけど、ちやほやしてもらえるし
着飾っちゃうオシャレカフェのフレンチトースト、25歳の女性ととく。
将来を考えるとずっとこのままでいちゃだめなこともわかっているけれど、
でも、今の私は、これが一番の着飾り方なのと。
オシャレカフェのフレンチトーストを見るたびに、
もがいている25歳の女性を思い浮かべる。
見るたびに思うこと。
「がんばれや。」
3.コーヒーショップチェーン店のフレンチトースト
とあるコーヒーショップのフレンチトーストを
思い浮かべながら書かせていただく。
大き目の食パンを斜めにかっとして重ねた
三角形のフレンチトースト。
食パン一枚をわざわざ斜めにかっとして
食べやすくしてくれている心遣い。
そして、たっぷりとひたされた卵と牛乳。
焼き加減は、半生も半生。
噛むとじゅわっと牛乳の匂いがする。
むわっと卵の匂いもする。
懐かしい。
大きさも、コンビニやおしゃれカフェよりも大きい。
きめ細やかさはないが、相手のほしいところを知っている懐の深さを感じる一品。
ただの食パンである。
オシャレカフェのきどったパンではなく、ただの食パンで勝負してくる
とあるコーヒーショップのフレンチトースト、50歳の女性ととく。
いろいろな経験をした。
幸せだったこと、失敗したこと、
一通り経験した。
赤いルージュを引いて、六本木を歩いたこともあった。
娘を警察に引き取りにいったこともあった。
自分のためにいきることも、誰かのためにいきることも。
どちらも経験したからこそ、作れたフレンチトースト。
それが、とあるコーヒーショップチェーン店のフレンチトースト。
食べるたびに思う。
「ありがとう。そして、お疲れ様でした。」
フレンチトーストは女性の存在そのもの
いつでも食べられるフレンチトースト。
しかし、フレンチトーストを今後はよく見てほしい。
一つ一つ。
まったく訴えていることが違うのだ。
フレンチトーストは女性そのもの。
コンビニのフレンチトースト、オシャレカフェのフレンチトースト、
とあるコーヒーショップチェーン店のフレンチトースト。
同じフレンチトーストでも、まったく色が違うのだ。
ただパンを牛乳、卵にひたして焼いただけではない。
彼女らはいろいろな想いという味をしみこませて生きている。
それを受け止めながら、是非、フレンチトースト。
食べようじゃないか。
この記事を書いた田村です。
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S59生まれのアラサ-人妻税理士。
2018年12月に処女作『ブスのマーケティング戦略』を発売。
ジャックダニエルとメガネ男子が好物。
昼は、チャリで駆け回るフットワークの軽さだけが売りの税理士。法人、個人問わず、会計税務の問題を解決するために日夜奮闘中。
目標なき成長はなし!と女子っぽくない暑苦しい一面をもっている。
しかし、夜は昼から一転。北千住を一人で飲み歩き、店員さんに絡むことが唯一の楽しみという一面ももっている。
家族構成:夫・娘(5歳)
愛読書:週刊SPA
大好きな作家様:水野敬也先生・カレー沢薫先生
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