学生街のホテル業界にまつわるマーケティング
大学時代のことを思い出した。
私の母校は立教大学で、池袋キャンパスに通っていた。
JR池袋駅である。
私はたぶん行ったことがないのだが、池袋駅にはラブホテル街がある。
池袋の北口といえばわかる人はわかるのではないだろうか。
大学からホテル街までは、歩いて10分くらいだろうか。もうちょっとかかるかな。
一本道に何軒のホテルがたっていたのだろう。
こんなに密集しなくてもというくらい立ち並んでいた。
なかなか古目のホテルが多かったと記憶している。私はたぶん行っていないのでよくわからないが。
昼間でもその通りはなかなかの人通りだった。
店内に入らないと部屋・料金がわからないような外観のホテルが多い中、
ある一件のホテルは店外にでかでかと料金表が掲示されていた。
「全室均一料金」
今でこそ一般的になってきているが、その当時、全室均一料金とは珍しかった。
ほとんどのホテルは、店内に入ってみて、
「あ、安い部屋あいてないじゃん。高い部屋しかない。でも、一回外に出て他のホテルにいくのもなあ。
じゃあ、高いけど、ここでいっか。」
と学生カップルはなる。
そんな中、その「全室均一料金」ホテルができて、おそらく学生からしたら神ホテルと思われていただろう。
時間形態も
①休憩:ショートタイム(3時間)フリータイム(8~9時間?)
②宿泊
のホテルが一般的なのかな。
大学生からすると授業が終わった後、遊びにくるのが多かったのかもしれない。
が、そんな中、「全室均一料金」のホテルは更に画期的な打ち出しをしてきた。
超ショートタイム:90分 1,980円
みなさんお分かりだろうか。
大学の授業時間は90分である。
これは、「授業が1コマあいていたらどうぞ♡」マーケティングな訳だ。
値段も3時間のショートタイムより安くなり、お財布が寂しい大学生にとっては
うれしい限りなのである。
今までは値段もそんなに安くないし、やる気をためにためて臨むという学生カップルが多かったかもしれない。
しかし、この超ショートタイムは、
表向き「学生さんのために料金設定かえました♡」
裏向き「下げた分、来やすくなったでしょ?たくさん来てね♡」
特別感よりも普段使いを提案してきやがったのだ。
おそらく、行く回数が増え、結果、売上は上がったのではないだろうか。
まあ、私が入り口で集計していたわけではないので、定かではないが。。。
お金があまりない学生が多い街のホテル街。
お客さんのセグメンテーション・ターゲッティング・ポジショニング。
をしっかり考えられた戦略をとったのだと考えられる。
そのホテルは、あえて客層をお金をもっている社会人ではなく、お金のない大学生をターゲットにしたと考えられるのだ。
池袋のホテル街。
何もしなくても勝手にお客さんがくるんだと思っていた。
しかし、よくよく考えれば激戦区。
しっかりとしたマーケティングをされての営業だったことを、今更気づいてしまった。
マーケティング、奥深いぜ。
このブログの取材と称して、
ラブホ街、偵察にでもいくか。爆
この記事を書いた田村です。
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S59生まれのアラサ-人妻税理士。
2018年12月に処女作『ブスのマーケティング戦略』を発売。
ジャックダニエルとメガネ男子が好物。
昼は、チャリで駆け回るフットワークの軽さだけが売りの税理士。法人、個人問わず、会計税務の問題を解決するために日夜奮闘中。
目標なき成長はなし!と女子っぽくない暑苦しい一面をもっている。
しかし、夜は昼から一転。北千住を一人で飲み歩き、店員さんに絡むことが唯一の楽しみという一面ももっている。
家族構成:夫・娘(5歳)
愛読書:週刊SPA
大好きな作家様:水野敬也先生・カレー沢薫先生
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