引き際の美学~安室ちゃんファイナルツアー参戦③~
今までの話
やっとの思いでたどり着いた東京ドーム。
チケット当選から約4か月。
衣装選びから撮影、そして北千住からの電車移動による自意識爆発。
普段の自分からは想像できないほどの経験を
安室ちゃんのライブ参戦ということで嫌というほどしてしまった。
もう安室ちゃんがいる東京ドームが見えた時には、正直疲労困憊であった。
ライブといえば、入り口あたりにライブの看板が掲げてあるわけです。
さぞかし大きな安室ちゃんが掲げられているだろうと。
東京ドームが近づくにつれ、何やら看板らしきものがみえてきて、
またテンションがあがってきた。
「安室ちゃんの看板あるね!!」
「どこ?」
「ほら、あそこ!!」
常設の巨人軍のエースたちの看板
安室ちゃんかと思った看板は、巨人軍だった。
長嶋さんはいった。
「我が巨人軍は永遠に不滅です」と。
確かに東京ドームは巨人のホームです。
安室ちゃんの引退なんて関係ありませんよ。
慣れないミニスカートで、やっとの思いでここまできて、
安室ちゃんの看板だ、と気持ちの切り替えをしようと思ったところで、巨人軍。
もう、こんな不安定な気持ちで安室ちゃんに会う資格はないと思った。
安室コスプレならぬ、t.A.T.uコスプレのアラサーファン
もはやチェックのスカートにしかこだわっていないファンたちも多くいた。
チェックのスカートに白シャツ。
もはや、安室ではなく、あのロシアのアイドルユニット、t.A.T.uになってしまっている
ファンたちもいた。
そして、私たちもそうだが、
冷静に考えると、30代女性にチェックのミニスカートは着させてはならない。
そんな条例があったような気がして、なぜ調べなかったのか。
もし、このバーバリーのミニスカートを履いた状態で、職質にあったら
もう恥ずかしくて一生死にきれないとまで考えた。
そんな痛い30代女性たちがチラホラいて、
ここにいるチェックのミニスカートを履いている30代女性を集めたら
熟女コスプレ〇〇店をオープンできるかもしれない。
もう疲れ果てた私は、こんな妄想しかしていなかった。
しかし、コスプレなんてしているファンはごく少数。
ほとんどが普段着で来ていた。
だよね。みんな落ち着くよね。そういう年代ですよね。
電子チケット破局問題に触れる
ここから深刻な社会問題について触れたい。
今回の安室ちゃんのチケットは電子チケットであった。
紙ではない。
転売が行われないようにするために考えられた策であろう。
なので、席がわかったのもライブの2日前に送られてきたメールでだ。
しかも、そのメールだけでは当日、会場に入れるわけでもなく、
事前にQRコードを入手し、それを自分のスマホに画像ダウンロードしておかなければならないのだ。
スマホを持っていない方用の特例もあるのだろうが、それについてはこのブログでは触れない。
まず、身分証明書確認ゲートに到着した。
そこで、私の隣にいた人。
七三分けのサラリーマン男性だった。
しかも、一人だ。
上半身はワイシャツ、そして下半身はヨレヨレのスラックス。
首からはストラップを首からぶら下げていた。
もちろんそのストラップの行先はワイシャツ左胸ポケットだ。
彼は胸ポケットから颯爽と係員に身分証明書を提示していた。
七三分けで一人だし、結構なおじさんだし、なぜここに?という風貌なのだが、
ゲートに入る時のその方の所作がスマートすぎて、感動した。
生粋の安室ちゃんファンなのであろう。
そして、身分証明書確認ゲートをすぎ、難関の電子チケットゲートである。
あらかじめダウンロードしていたQRコードを専用機器にかざすのである。
まあ、ドキドキするわけである。
私たちは難なく通過したのだが、
やはり数名、通過できないファンたちもいた。
そんなファンたちのための対応窓口がゲートすぐ横に設置されていた。
私はみた。
残念だった。
おそらく私より若い年代のカップルであろう。
彼氏の方だけ、通過できず、窓口にいったのだ。
その横で、彼女がそわそわしながら、立ち尽くしていたのだ。
開演時間ももうすぐだったからな。
彼氏よ。。
なぜ。なぜ。事前に彼女と確認しあわなかったのだ。
もうこの電子チケットで通過できなかったことにより、
この人、デジタル系弱いんだ。
とせっかく楽しみにしていたライブ直前にテンションがさがってしまっている
彼女を容易に想像できた。
さあ!一緒に行こう!ゴールは目前!
と気持ちも体も一つになろうとしている時に、
「あ、ごめん。きれてた。買ってくるわ」
といったあの共同作業時を中断されたかのような悲痛の表情をあの彼女から
私は感じ取った。
この安室ちゃんの電子チケットもそう、共同作業もそう、
ちゃんと事前準備しとこうぜ。
私は彼の夜の方も心配になった。
なので、女性たちに言いたい。
もしいい感じの男性がいて、まだそういった共同作業も行っていないのであれば、
電子チケットで入るようなライブに一緒にいってみなさい。
そこで男子の準備力、はかれるかもしれないぜ。
電子チケット破局。
成田離婚ならぬ、今年の流行語になるかもしれない。
通常私は、一記事1,000文字程度と決めているのだが、
うっかり2,000文字を超えてしまったので、ここまで。
次回は東京ドーム内の話を書きたい。
この記事を書いた田村です。
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S59生まれのアラサ-人妻税理士。
2018年12月に処女作『ブスのマーケティング戦略』を発売。
ジャックダニエルとメガネ男子が好物。
昼は、チャリで駆け回るフットワークの軽さだけが売りの税理士。法人、個人問わず、会計税務の問題を解決するために日夜奮闘中。
目標なき成長はなし!と女子っぽくない暑苦しい一面をもっている。
しかし、夜は昼から一転。北千住を一人で飲み歩き、店員さんに絡むことが唯一の楽しみという一面ももっている。
家族構成:夫・娘(5歳)
愛読書:週刊SPA
大好きな作家様:水野敬也先生・カレー沢薫先生
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